遺品整理で損しない！高く買い取ってもらえるモノ・買い取れないモノ一覧

大切なご家族が亡くなられた後、遺品整理を進める中で「これは価値があるのだろうか？」、「処分費用がかさんでしまうのでは？」と不安を感じていませんか？

故人の思い出の品々を前に、何を残し、何を手放すべきか判断に迷い、さらに買取業者の選び方や適正価格も分からず、結果的に損をしてしまうケースは少なくありません。

この記事では、遺品整理における買取の仕組みと高価買取が期待できる品目を具体的にご紹介します。

骨董品や貴金属といった定番品だけでなく、見落としがちな意外な高価値品、逆に買取不可となる品物の判断基準まで網羅的に解説します。信頼できる買取業者の選び方や相見積もりのコツ、相続人間で事前に確認すべき法的事項もお伝えします。

遺品整理の費用を最小限に抑えながら、故人の遺品を適切に次へ繋げる方法が分かります。

1. 遺品整理前に知っておきたい買取の重要ポイント

1.1 遺品整理で買取を活用するメリット

遺品整理で出てきた遺品は、買取をしてもらえば簡単に処分でき、高く売却できれば相続人で分配することも可能です。

また、処分費用の負担を軽減できるだけでなく、買取価格によっては整理費用を相殺できることもあります。

故人が残した品々の中には思わぬ価値があるものも少なくなく、専門業者による適正な評価を受けることで予想以上の収入を得られる場合があります。

故人が大切にしていた遺品を処分することに抵抗を感じるといった際にも、買取であれば次の所有者に渡って使い続けられます。

1.2 買取査定を受ける最適なタイミング

遺品整理の一般的な時期は四十九日後、諸手続きの完了後、葬儀後、相続前とされていますが、タイミングに正解はありません。

商品によって価値が付きやすい時期は異なるので、インターネットで検索したり買取業者に査定を申し込んだりして、タイミングを見計らって売却しましょう。

家電製品や衣類などの季節性のある品物は、需要が高まる時期に合わせて査定に出すことで高価買取につながる可能性があります。

1.3 相続人間で確認すべき事項

遺品整理で価値のあるものが出てきたら、相続人で確認・相談し、勝手に処分しないようにしましょう。

遺品は相続人の共有物なので、買取の際には相続人全員の合意を得る必要があります。

他の相続人に無断で遺品買取を進めてしまうと思わぬトラブルに繋がるため、必ず事前に相談することが重要です。

確認項目	内容
相続人全員への連絡	遠方に住んでいる相続人には電話やメールで確認を取る
買取業者の選定	買取業者や売却時期を話し合ってから決定する
形見分けの検討	価値のあるものでも売却せずに形見分けや供養を選択することも検討する
相続放棄の有無	相続放棄を考えている方がいる場合は特に注意が必要

勝手に売却してしまうと損害賠償請求をされる恐れもあるため、遺品の取り扱いには十分注意しましょう。

相続人全員の合意がとれるまでは買取を進めず、遺品の確認と把握までに留めておくとよいです。

2. カテゴリー別に見る高価買取品の完全リスト

遺品整理において、どの品物が高く売れるのかを知っておくことで、処分費用の軽減や相続人間での適切な分配が可能になります。

一見すると価値がないと思われる品物でも、実は高額査定の対象となることがあるため、慎重な見極めが重要です。

ここでは、遺品整理でよく見つかる買取対象品をカテゴリー別に整理し、買取価格の目安とともに解説します。

2.1 必ず査定に出すべき高価値品目

貴金属は素材そのものに価値があるため、古いものや状態が悪いものでも高く売れる可能性があります。

高級時計の場合は100万円を超える価格で取引される商品が多く、ロレックスのデイトナの場合には買取額が200万円を超えるケースもあります。

ブランド品や宝石類、骨董品、美術品なども高価買取の代表的な品目です。

品目カテゴリー	代表的なブランド・種類	買取価格の目安
貴金属・宝飾品	金・プラチナ製品、ダイヤモンド	数万円〜数百万円
高級時計	ロレックス、オメガ、カルティエ	数十万円〜200万円以上
ブランドバッグ・財布	エルメス、ルイヴィトン、シャネル	数万円〜数十万円
骨董品・美術品	掛け軸、壺、茶道具、絵画	数万円〜数百万円
着物	有名作家の作品、正絹の訪問着	数万円〜十数万円

2.2 見落としがちな意外な買取対象品

切手はコレクターの間では特に高く売れる商品で、記念切手や明治・大正・昭和初期など古い切手であれば高価買取が期待できます。

カメラの中でも一眼レフは最近特に人気が出ており、プロ向けの場合には50万円前後の買取額になることは珍しくありません。

その他、ゴルフ用品や電子機器、仏具なども見落とされがちですが買取対象となります。

品目カテゴリー	具体例	買取ポイント
切手・古銭	記念切手、中国切手、古い普通切手	コレクター需要が高い
カメラ・レンズ	一眼レフ、高級コンパクトカメラ	付属品の有無で査定額が変動
ゴルフ用品	有名ブランドのクラブ、フルセット	元値が高く中古需要も旺盛
電子機器	パソコン、スマホ、タブレット	動作確認と初期化が必要
仏壇・仏具	希少木材使用品、貴金属使用品	古いほど価値が高い傾向
趣味のコレクション	フィギュア、プラモデル、レコード	限定品や絶版品は高額に

2.3 状態別の買取価格の目安

遺品の買取価格は品物の状態によって大きく変動します。

電化製品やブランド品、お酒などは箱が付いていないと大きく減額され、お酒の場合は箱や替え栓などの付属品がないと数万円減額されてしまうケースもあります。

保存状態が良好で付属品が揃っているものほど、高額査定が期待できます。

状態	特徴	査定への影響
未使用・美品	箱・保証書・付属品完備、傷や汚れなし	定価の50〜80%程度の高額査定
良好	使用感少なく目立つ傷なし、主要付属品あり	定価の30〜50%程度
通常	使用感あり、軽微な傷や汚れ、付属品一部欠品	定価の10〜30%程度
劣化あり	目立つ傷や汚れ、付属品なし、動作不良	買取不可または数千円程度

ブランド品はメディアで取り上げられた時期・ボーナス前・新生活の始まる前（3月あたり）に高値になりやすい傾向があります。

また、貴金属の場合は相場の変動により、同じ品物でも査定時期によって価格が異なることがあるため、タイミングも重要です。

3. 買取不可能な遺品と賢い処分方法

3.1 買取対象外となる品物の判断基準

遺品整理において、すべての品物が買取対象になるわけではありません。

ベッドやタンスなどの大型家具、介護ベッド、雛人形や五月人形は元値が安いものが多く、高価買取は期待できません。

特に使用期間が長く状態が悪いものや、体液が付着したベッドなどは売り物にならないケースがあります。

また、昭和20年代以前の作品や有名作家の作品以外の雛人形・五月人形は値段がつきません。

品目カテゴリー	買取対象外になる理由	具体例
大型家具	元値が安く需要が少ない	ホームセンターで購入したベッド、一般的なタンス
使用感の強い家電	年式が古く動作不良の可能性	10年以上前の冷蔵庫、破損したエアコン
季節用品	大量に流通しており希少価値なし	一般的な雛人形、量販店の五月人形
衛生面で問題がある品	再販が困難	汚れが著しい寝具、破れた衣類

買取対象外と判断される基準として、破損や汚れが著しいもの、製造から一定期間が経過した家電製品、再販が難しい衛生用品などが挙げられます。

処分前に複数の業者に査定を依頼することで、意外な価値が見つかる可能性もあるため、自己判断だけで処分しないことが重要です。

3.2 自治体サービスの活用方法

自治体サービスを利用する際は、まず地域のゴミ分別ルールを確認し、粗大ゴミ受付センターに連絡して収集日を予約します。

指定された処理券をコンビニエンスストアなどで購入し、品物に貼付して指定日に指定場所へ出すという流れです。

リサイクル家電（テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン）については家電リサイクル法に基づき、家電量販店や指定引取場所での処分が必要となります。

3.3 処分費用を最小限にする工夫

処分費用を削減する具体的な工夫として、自分で運搬可能な小型品は自治体の通常ゴミとして出す、親族や知人で必要な人に譲る、地域のリサイクル掲示板やフリマアプリを活用するなどの方法があります。

また、遺品整理業者に依頼する際は相見積もりを取り、買取サービスと処分サービスを一括で提供している業者を選ぶことで、手間とコストの両方を削減できます。

4. 失敗しない遺品買取業者の選び方

遺品買取を依頼する際には、信頼できる業者を慎重に選ぶことが遺品整理全体の成否を左右します。

遺品整理士の在籍確認はもちろん、信頼性や技術力、プライバシー保護などを重視して選び、公式サイトや見積もりを確認しましょう。

また、少なくとも2～3社から相見積もりを取って比較することで、適正な価格や対応の違いが明確になります。

業者選びで失敗すると、適正価格よりも安く買い取られたり、追加料金を請求されたりするリスクがあるため、以下のポイントを押さえて選定することが重要です。

4.1 信頼できる業者の必須条件

優良な遺品買取業者を見極めるには、いくつかの必須条件をクリアしているかチェックする必要があります。

訪問時や電話の対応が丁寧かつ親切であるか、納得のいく説明ができているか、質問に対して誠実に答えてくれるかを確認しましょう。

また、適切なライセンスと保険の有無も確認することで、万が一のトラブルにも対応できる体制が整っているかを判断できます。

追加オプションの説明があるかどうか確認し、作業後に高額な追加料金を請求されるおそれがある業者は避けるべきです。

確認項目	チェックポイント
資格・許可	遺品整理士の在籍、古物商許可証の保有
対応力	電話や訪問時の丁寧さ、質問への誠実な回答
見積もり	現地訪問での詳細見積もり、追加料金の説明
保険	損害賠償保険への加入有無
実績	口コミ評価、ホームページでの施工事例

依頼をしていないのにアポなしで直接自宅へ訪問してくる業者、その場で契約を迫る業者、しつこい勧誘をしてくる業者は悪徳業者の可能性が高いため、注意が必要です。

4.2 ジャンル別専門業者の活用術

遺品買取では、品物のジャンルに応じて専門業者を使い分けることが高額査定への近道です。

買取を主業とする業者のため、商品の専門的な知識を持っている査定士が在籍しており、適正な価格での買取が期待できます。

美術品専門の買取業者には美術品を、というようにジャンル別に買取をお願いしたり、ジャンルごとに特化した査定員がいる買取業者を選んだりすることで、より正確な価値判断が得られます。

骨董品や貴金属、ブランド品など高価値品については、市場の相場に照らしてより適正な買取価格の提示ができる専門業者への依頼がおすすめです。

品物のジャンル	おすすめ業者タイプ
骨董品・美術品	美術品専門買取業者、古美術商
貴金属・宝石	貴金属専門買取業者
ブランド品	ブランド品買取専門店
家具・家電	総合リサイクルショップ、遺品整理業者
着物・切手	着物専門店、切手買取専門業者

一方で、遺品整理業者は遺品整理が主業であり、買取はオプション扱いのサービスとなるため、買取専門業者に比べて買取価格が低くなることが多くあります。

4.3 見積もり比較で注意すべき点

複数業者から見積もりを取る際には、単に金額だけでなく内訳や対応範囲を詳しく比較することが重要です。

遺品整理にかかる費用は、遺品の量や自宅の広さによって変動するため、現場を見て見積もりを出してもらうことをおすすめします。

電話やメールだけの概算見積もりでは、実際の作業時に追加料金が発生する可能性があります。

見積もり書には、作業内容、買取予定品目、処分費用、オプションサービスなどが明確に記載されているかを確認しましょう。

比較項目	確認内容
見積もり方法	現地訪問による詳細見積もりかどうか
内訳の明確性	作業費、処分費、買取額が個別に記載されているか
追加料金	追加費用が発生する条件が明記されているか
対応範囲	清掃、供養、搬出などがどこまで含まれるか
買取方法	買取額を総額から差し引くか、現金で受け取るか

不用品の買取りをしている業者の場合、その分トータルの費用を抑えることができます。

見積もり比較では、最終的な自己負担額がいくらになるかを正確に把握することが大切です。

5. まとめ

遺品整理において買取を活用することは、処分費用の削減と遺族の負担軽減につながる有効な手段です。

特に貴金属、ブランド品、骨董品、家電製品などは高価買取の対象となりやすく、必ず専門業者の査定を受けることをお勧めします。

一方で、古着や汚れた家具、故障した電化製品などは買取対象外となることが多いため、自治体の粗大ゴミ回収や不用品回収サービスの利用を検討しましょう。

業者選びでは、遺品整理士の資格保有者がいる業者や、古物商許可を取得している業者を選ぶことで、安心して買取を依頼できます。また、複数の業者から見積もりを取ることで、適正な買取価格を見極めることができます。

遺品整理は相続人全員の合意のもと進めることが基本です。買取に出す前には、必ず相続人間で確認を取り、トラブルを未然に防ぐことが大切です。

適切な知識と準備をもって遺品整理を進めることで、故人の遺品を適正に評価し、経済的にも精神的にも負担の少ない整理が実現できます。